子どもの頃に喫茶店でソーダとトーストを食べるのが好きだった。
厳しい親だったのになぜかその店には子どもだけで行ってもいいことになっていた。親の知り合いの店だったのか。 親が出かけている間、その店で待ってたような気もするが、よく憶えていない。 なぜ、親がいっしょじゃないのか。 なぜ、兄弟でもないよその子といたのか。 注文するのはいつもおなじ。 ソーダは緑色のメロンソーダかサイダー。 トーストは少し厚めの食パンを焼いてマーガリンをたっぷり塗ったものにグラニュー糖がかけてあって、かじるとジャリジャリいう甘塩っぱさがソーダと合っていた。 ずいぶんおとなになってからシュガートーストを作って食べたらひどくなつかしい気がした。 緑色のソーダとクリーム色のトースト。 その優しいような派手なような取り合わせが、レトロでノスタルジックな雰囲気を漂わせて、ときどきふと思い出される。
by hinoki_21
| 2013-03-10 16:18
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